甲状腺は首の喉仏の下に有り、蝶が羽を広げた様な形をしています。
大きさは縦横4cm、厚さ1.5cmの小さな臓器です。
眠れない、運動をしていないのにやけに汗が出る、すぐに疲れる等、
ちょっとした体調不良と思いがちですが、実は甲状腺の異常かも知れません。
専門医によると日本人の中で500万人位の人が甲状腺に異常が有るそうです。
甲状腺は一般の健康診断では検査が行われないので
気づかれないまま悩んでいる方が多いそうです。
そして、発見が遅れると命に関わる場合も有るそうです。
甲状腺は甲状腺ホルモンを出していまが、このホルモンはどの様な働きをするのかを
或る実験を見てビックリしました。
この甲状腺ホルモンを、同じ大きさのオタマジャクシ4匹を2匹づつ別の容器に入れて
片方は甲状腺ホルモンを数滴入れ、片方は何もいれずに4日置いたら、
甲状腺ホルモンを入れた方のオタマジャクシは変化が一ヶ月早まり足が生えていました。
人の場合だと、甲状腺ホルモンは胎児を成熟させ
細胞の新陳代謝を活発にする働きが有ります。
つまり甲状腺ホルモンは元気のホルモンですが、出過ぎても少なすぎても駄目です。
その量を管理するのが脳下垂体で、血液中に分泌されて各細胞に送られて
各細胞に働けと言う指示を出します。
ですから、甲状腺ホルモンは全身の細胞を正常に機能させる働きをします。
その分泌量は一生一定が正常なのですが、何かのきっかけで
出過ぎたり足りなくなったりします。
過剰の場合は、汗が異常に出てきたり動悸が激しくなり気持ちがイライラします。
この状態をバセドー病と呼びます。
そして以前は妊娠していると子供が産めないと思われている時期も有りました。
現在では薬を飲めば子供も産めるし本人も快復するそうです。
バセドー病の症状は、「目が出てくる」事が有名ですが実はこの症状は2割位の人しか
出ないそうで、他の部位に色んな症状が出るので特定が難しいそうです。
又、この病気は女性に多いそうです。
反対に、甲状腺ホルモンが出ない病気は橋本病と言い、
脳下垂体からの指令に甲状腺が反応しなくなります。
その結果、体中の細胞が働かなくなります。
橋本病の兆候は、朝だるくて起きられない、仕事中に集中出来ずに居眠りしてしまう、
むくみ、激しい冷え、抜け毛、異様に太る、等です。
バセドー病は甲状腺ホルモンの過剰。
橋本病は甲状腺ホルモンの不足から起きる病気です。
甲状腺の病気は原因が分かっていないので予防法は無いそうです。
実は私も3年程前に、急に首の付け根が腫れて来て近所の耳鼻咽喉科にかかりましたら、
超音波エコーで検査をして貰い、そこでは精密検査が出来ないと言う理由で
総合病院を紹介して貰って血液検査をして貰いました。
1週間程たってから結果を聞きましたが特に異常は無かったのでほっとした事を覚えています。
その際に言われた事は「特に感染症も無く、悪性の物では有りません」でした。
感染症が有ると甲状腺が腫れるのか、今も疑問ですが・・・